一時社会問題にまでなった「リフォーム・外壁塗装での詐欺」が多発した過去があり、塗装を考えてみるものの本当に信頼できるのか?という不安が拭えない方も多いと思います。 社会問題になった頃と比較すると、詐欺の被害件数は少しずつ減少してきました。 しかし、実際まだ多くの方が被害に遭っている様ですので、細心の注意を払うポイントをお伝えします。
目 次
一時社会問題にまでなった「リフォーム・外壁塗装での詐欺」が多発した過去があり、塗装を考えてみるものの本当に信頼できるのか?
という不安が拭えない方も多いと思います。
社会問題になった頃と比較すると、詐欺の被害件数は少しずつ減少してきました。
しかし、実際まだ多くの方が被害に遭っている様ですので、細心の注意を払うポイントをお伝えします。
外壁塗装で詐欺が多発する理由
何故外壁塗装や屋根塗装では詐欺が多発しやすいのか?疑問に思う方も多いと思います。
結論から端的に言うと「素人には分からない業界だから。」です。
では、分からない部分を1つずつ解説していきましょう。
塗料
塗装には様々な種類の塗料が存在します。
アクリル塗料・フッ素塗料…大きな枠組みでも複数の種類がありますが、同じ種類の塗料でもバリエーションは豊富です。
色んなメーカーが出す中から、お客様の要望にお応え出来る塗料を塗装業者がそれぞれに決めていますが、それらの塗料の細やかな違いは一般の人からすれば分からない事の方が当たり前ですよね。
そして、価格も塗装について全く調べる事がなければ見当もつかないでしょう。
そうなると、塗装業者の言い値が適用されてしまいます。
そうする事で、必要の無いお金まで支払う事になるという結末が待っています。
現地調査の曖昧さ
塗装に入る前に、実際にお家へ伺って施工する範囲の確認を行うのが一般的です。
その際に、壁や屋根の「ひび割れ」「ふくらみ」など単に上から塗料を塗るだけでは解決出来ない問題も生じていることは大いにあります。
それをきちんと診断しないで大雑把に片付けてしまうと、完工してからあまり時間が経たないうちに、塗装が剥がれてしまい結果的に詐欺の様な被害に遭ってしまうのです。
逆に、本当に必要な範囲よりも多くの範囲で見積もって、価格設定を高く書く事も出来てしまいます。
一般の方達からすれば、どこからどこまでの範囲で足場や塗装が必要か?は全く判断出来ないですよね。
そこに漬け込むのが悪徳業者です。
単価
足場代や養生シート代などは各業者が自由に設定できる仕組みになっています。
その為、見積もりで出された額には業者毎に差が生じます。
相場として言われている範囲内であれば、悪徳ではないと思われますが、一社見積もりで相場も調べない…となると、詐欺側からすれば「ぼったくり」が簡単に出来てしまいます。
単価は、この価格になります!と業者側が自由に決めれるので、簡単に値段を引き上げる事が出来ます。
必要以上に請求されても分からない「価格設定の見える化」が難しい部分になるので、高額請求が起こりやすいのです。
外壁塗装の詐欺によく見られる言動
大幅値引きで即契約を求める
塗装は決して安い買い物ではありません。
最初に提示される価格が非常に高いので、価格で躊躇ってしまう人が多いのも現実。
それを見越して、予め大幅に値段を盛っておき「今契約するならこちらの価格で提供します」と大きく値引きをする事で、懸念材料である価格をお客様の中から少し取り除きます。
「親切にこんなに値下げしてくれるのならば」という思考を狙い契約へ繋げる手口です。
考える時間を与えてしまうと、相見積もりで悪徳だとバレる危険性が上がるので、何かと理由をつけてはその場で契約させようとします。
訪問販売
最近は減ってきていますが、外壁塗装でのトラブルや国民生活センターへの相談は「訪問販売」からスタートする事が多い傾向にあります。
突然、お家に「無料で建物の現状の調査が出来ますよ」とか
「今通りかかったんですが、だいぶお家が傷んでますね。このまま放置すると良くないですよ」と訪問してきたら注意が必要です。
一見親切そうですが、こういう時は細心の注意を払って下さい。
勿論、全ての訪問販売が悪い業者ばかりだとは言えませんので、見極めが肝心です。
見極め方法は後で記載します。
書類の雑さ
契約書を大雑把に書くことで、それはうちの仕事の範疇ではないと言い切る為の責任の追及から逃れる作戦の一つです。
契約書に保証内容がしっかり書かれていない場合、まずは確認してみて下さい。
そこを曖昧にするようでは、信頼して任せる事に疑問を抱きましょう。
また、見積書も「足場代」「高圧洗浄」「下塗り」「養生」等、細やかにどこにいくらの金額が請求されているのかが書かれてある方が安心です。
雑な点は無いか意識して見てみて下さい。
また、優良な業者であれば、工事開始日から工事完了日が契約時には記載される事が多いです。
建物の大きさや塗装面積によりますが約2週間前後で工事が完了するように説明を受けているのも、1つの判断材料になりますね。
異様に短いと手抜き工事の可能性が高いです。
詐欺に遭わない為に
即決する時に起こるリスク
手間にはなるのですが、ある程度の相場を知ったうえで依頼する外壁塗装会社を決めることを強くオススメします。
その場で決めてしまうのに十分な知識があれば問題はありません。
また、即座に決める様に促すのは、業者が考える隙を与えると不都合な事が多いからです。
焦りや長話では人の集中力や判断力は鈍る事は証明されていますし、体感した事もあるのではないでしょうか?
詐欺に遭うのは避けたいと思うなら、営業トークに押されずに一度踏みとどまるという選択肢も頭の片隅に入れておきましょう。
契約内容の再確認を怠らない
契約書類には色々なトラブル回避の為の情報が書かれています。
その契約書が自分たちの身を守るものになるので、以下の点をしっかりと確認しておきましょう。
①支払いのタイミング
外壁塗装では支払い方法がいくつかあります。例えば弊社で多いのは以下の2パターンです。
後から追加請求などが来ないようしっかりと確認しておきましょう。
Ⅰ.着手金〇割、完工〇割 で2回に分ける
多くのお客様が選ばれる支払い方法です。1度に支払うと一気に負担額が襲ってきますので、分割にされる方が多いです。
弊社でオススメしているのは基本的にこの方法になります。
Ⅱ.完工1括支払い
塗装工事が全て終わってから契約の額を一括で支払う方法です。
②工期の確認
何月何日から工事が始まるのか?
晴天でトラブルもなく施工が進めば何日頃に終了するのか?
という内容もご自身で把握しておきましょう。
一般的には2週間前後の工事期間が設けられます。
短すぎる場合は注意して1つずつ確認してみてください。
工事開始日が分かっていないと「契約したものの工事が始まらないんですが・・・」という状況になる可能性もあります。
こうなると依頼した側も不安になりますよね。
お互いに日程を把握出来る業者が安心できると言えます。
③工事内容が明記されているか?
見積書や契約書に、何の施工にいくらの値段がかかっているのかを省略されている場合は注意が必要です。
弊社は外壁塗装や屋根塗装のご依頼を受けますと「屋上防水工事」も提案させて頂く事があります。
外壁や屋根が傷んでいるという事は、ベランダも同様に傷んでいる可能性が高いからです。
勿論、この施工も一緒に依頼するのかはお客様の判断に委ねておりますのでご安心ください。
このような工事を「やってくれるものだと思って契約したのに実際、それは含まれていなかった!」というケースが想定されますね。
外壁塗装といっても場所は様々です。
どこが該当箇所で契約になっているのかをしっかりと確認してから、署名・捺印に進んで下さいね。
クーリングオフの制度を知る
万が一、詐欺の可能性が高い業者との契約書に署名と捺印をしてしまった時は、「クーリングオフ制度」を利用しましょう。
この制度は結んでしまった契約を、一定の期間であれば契約を解除できる制度です。
特にキャッチセールスを含んだ訪問販売であれば、8日間(申込書面または契約書の受け取った早い方の日から数える)の猶予があります。
但し、適用されない条件(自分で業者に依頼しに店舗へ行った 等)がありますので、その契約がクーリングオフ制度の適用範囲なのか確認してみましょう。
もしクーリングオフ制度を利用するならば、必ず「書面」で行う事です。
ハガキでもクーリングオフ制度の申請に使える様ですので、必要事項を記載したらコピーしてこちらでも控えておくのがベターです。
「特定記録郵便」など、記録が残る手段で、業者へ送ると良いですよ。
過去のトラブル事例(国民生活センター 令和2年度第1回より抜粋)
<トラブル事例>
平成 30 年 4 月、屋外で作業していたところ、外壁塗装の営業が来たので、その日の夜に改めて話を聞いた。
相手方から、外壁のひび割れについて「早く塗装しないと大変なことになる。セラミック塗装なら 30 年持つ」と言われたので、
外壁塗装と屋根塗装(合計約 200 万円)を依頼することにした。
翌日、再度相手方が来訪し、契約書を交わした。
同年 5 月から塗装工事が始まり2 日間の作業後、外壁、屋根、付帯部分のすべての塗装が終わったと言われた。
あまりに早かったので何回塗ったか尋ねたところ、契約時に 5 回と説明を受けたにもかかわらず、職人は 4 回と答えた。
相手方の担当者は 5 回塗ったと主張するが、2 日でそれだけの作業をすることは困難と思われる。
それ以外にも、作業内容として説明を受けた塗膜の剥がれ処理のための下地処理や目地の補修が行われていなかったり、
当初は「塗れるところは全部塗る」と説明を受けたのに、一部塗ってもらえない部分があるなど、契約時の話と実際の作業内容が違う点がいくつもあった。
ここで、悪徳業者の主張で驚くべき物が飛び出します💦
「下地処理や塗装については契約内容通りに作業を行った。なお、現在目地部分にはひび割れが見られるが、これは工事完了後に生じたものである。」
だそうです。
ひび割れについて述べて外壁塗装をしたにも関わらず、工事完了後に生じたなんて、そのお家だけ大きな地震でもあったのでしょうか?
そんな訳ないですよね・・・
<結果と分析>
本件工事について、業者が今後一切の対応を行わないことを条件に既払い金 100 万円全額を返金して契約解除するとの和解案が提示された。
申請人もこの案に同意したため、両当事者間で和解が成立。
この問題は上記の通り、「和解」という形で解決しました。このトラブルを詐欺の注意点から振り返ってみましょう。
①やはり、訪問販売ですね。
②作業工程も短すぎるという見解は塗装業者からの視点だけでなくお客様の感覚は正しいと言えます。上記の通り、多いのが約2週間前後です。
③「早く塗装しないと大変なことになる」詐欺での常トークです。
④翌日に営業マンが来てから、即決してしまったのも、詐欺被害への近道だったという訳です。
最後に
いかがでしょうか。
外壁塗装をお考えの皆様が少しでも安心した契約を結べるように、今回は「外壁塗装の詐欺」をテーマにコラムを執筆してみました。
一昔前の、他人事のように感じるかもしれませんが、たかだか数年前にも国民生活センターが事例としてまとめているほどです。
外壁塗装の詐欺はいまだ往々にして存在すると知る事が、詐欺被害への予防の一歩かもしれません。
このように、詐欺で使われる手口も知っておくと、いざという時に役立ちますよ。
信頼出来る会社に安心して任せられると、満足度も高くなりますよ。
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