外壁塗装をリフォームでする際、塗装業者からお勧めされるケースが多く、近年主流となっている「シリコン塗料」。 実際に多くの方が外壁塗装にシリコン塗料を採用しています。 しかし、本当にシリコン塗料は良いものなのかと不安に思う方もいらっしゃるでしょう。 そこで、シリコン塗料の特徴やメリット・デメリットについてまとめたので、外壁塗装をこれから考えてる方は参考にしてみてください。
目 次
外壁塗装をリフォームでする際、塗装業者からお勧めされるケースが多く、近年主流となっている「シリコン塗料」。
実際に多くの方が外壁塗装にシリコン塗料を採用しています。
しかし、本当にシリコン塗料は良いものなのかと不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
そこで、シリコン塗料の特徴やメリット・デメリットについてまとめたので、外壁塗装をこれから考えてる方は参考にしてみてください。
シリコン塗料の基礎知識
シリコン塗料とは、シリコン系・アクリルシリコン系の合成樹脂を主成分とした塗料のことを指します。
アクリルシリコン塗料という言葉も聞いたことがあるかもしれませんが、ほとんどの塗料メーカーでアクリルシリコン塗料のことを略してシリコン塗料として販売しているので、同じ分類になります。
よく似た名称で、アクリル塗料というものがありますが、こちらはアクリル樹脂を主材料とした塗料で、シリコン塗料とは別のものです。
アクリル塗料は寿命が短いことから、外壁や屋根に使用されることは滅多にありません。
シリコン塗料のメリット
汚れに強く、耐久力が高い
シリコン塗料は湿気を通しやすいため、塗装膜が剥がれにくく、カビや藻が発生しにくいという特徴があります。
内部結露を防止する効果もあるため、結露対策としてシリコン塗料を採用する方も多く見られます。
また、たいていのシリコン塗料には、セラミック成分も配合されています。
セラミックが配合されたシリコン塗料で塗装した外壁や屋根は、汚れがつきにくく断熱性や遮熱性が高いといった利点があります。
光沢・ツヤがある
シリコン塗料の多くは光沢やツヤの出る仕上がりになり、汚れにくいため長期間美観を保つことができます。
熱に強い
塗料の種類次第にはなりますが、熱に強い種類のものだ600℃前後まで耐えられる塗料も存在します。
耐水性が高い
耐水性が高いので、湿気や雨による外壁材の劣化を抑える効果が期待できます。
紫外線による劣化に強い
外壁の劣化する原因として大きい紫外線による劣化を高い対候性によって最小限に抑えます。
メンテナンス費用を抑えられる
以上の理由から、シリコン塗料で外壁を塗装すると、耐久性が高くなり、塗り替えるまでの期間を延ばせます。
商品ラインナップが豊富
シリコン塗料は人気の塗料のため、商品のラインナップが豊富にあります。
商品のラインナップが多ければ多いほど、希望のものを見つけられる確率が高くなります。
豊富なカラーバリエーションや価格レンジ、好みの性能などからあなたに合った商品を多くの選択肢から選ぶことができるのも、シリコン塗料のメリットです。
シリコン塗料のデメリット
アクリル塗料・ウレタン塗料よりも価格が高い
塗料代の違いにより、アクリル塗料とウレタン塗料よりも工事費用は高くなります。
フッ素塗料よりも耐久性が低い
シリコン塗料の耐用年数は、フッ素塗料よりは長くありません。
ひび割れしやすい
シリコン塗料は塗膜部分が硬く剥がれにくいというメリットがある一方、ウレタンなどの塗料に比べると弾性が低いです。
地震で外壁がひび割れした場合に追従できず、シリコンの塗膜も一緒に割れてしまうケースが多いです。
ただし、モルタルやコンクリートの外壁の場合は、弾力性のある「弾性塗料」を使用すれば問題ないです。
どのような外壁材でも、それぞれに合った塗料を把握している塗装会社と相談し、適した製品を選ぶことが大切です。
重ね塗りには不向き
シリコン塗料は、重ね塗りをする際に塗料を弾く性質があるため、再び塗り替えをしたいとなった際に、塗膜の密着が悪くなってしまう可能性があります。
しかし、シリコン塗料と相性が良い下地材を使えば、充分綺麗に塗装することができます。
リフォームする際には、シリコン塗料の特性を理解している塗装会社に施工してもらいましょう。
シリコン塗料を使用すべき部位
高い耐候性や低汚染性を持つシリコン塗料ですが、 どんな部位に使用すれば良いのでしょうか。
おすすめは外壁
先ほどもお伝えした通り、シリコン塗料は汚れが付着しにくい低汚染性を持つ塗料です。
そのため、汚れが目立ちやすい外壁に使用するのがおすすめです。
ただし、外壁にシリコン塗料を使うのであれば、付帯部もシリコン塗料を使うことに注意してください。
建物の塗り替えを行う際は、屋根、外壁、付帯部など全て同じタイミングで塗り替えたいところですよね。
もし、外壁にシリコン塗料を使ったのに、付帯部にはウレタン塗料を使用するなど別の塗料を使用すると、耐用年数の短いウレタン塗料を使用した付帯部の方が先に劣化しています。
そうなると、次に塗り替えするタイミングがバラバラになってしまい、余計に費用がかかる可能性があります。
以上の理由からも、外壁にシリコン塗料を使用する場合は付帯部にもシリコン塗料を使用することをおすすめします。
屋根に使用する場合は高耐久のシリコン塗料を
屋根は外壁よりも紫外線や雨が直接当たるなど、自然環境による影響を受けやすい部位です。
そのため、屋根に塗布した塗料は、外壁よりも早く劣化してしまいます。
そこで、屋根にシリコン塗料を使用する場合、耐用年数が7〜10年の一般的なシリコン塗料ではなく、耐用年数が15年以上ある高耐久のシリコン塗料を使用することをおすすめします。
シリコン塗料がおすすめな人
シリコン塗料は、コストパフォーマンスを重視する人や、シリコン塗料の特徴である光沢の強さを活かしたい人に向いています。
豊富な商品バリエーションから、好みの商品を選びたいという人にもおすすめです。
シリコン塗料が向いていない人
大きい住宅にお住まいで塗り替えの総回数を少なく抑えたい場合は、シリコン塗料よりもグレードが上の「フッ素塗料」をおすすめします。
塗料代は高くなりますが、耐用年数が長く、長期間で見ると総コストは安くなる可能性が高いです。
逆に数年で家を退去または売却を考えている方は、シリコン塗料よりも低グレードで耐用年数が短い「ウレタン塗料」を使った方が費用の無駄がありません。
また、DIYを検討している方も注意が必要です。
シリコン塗料は、塗装箇所への付着力が弱く、素人が万全に塗装するのは難しい塗料です。
DIYでの補修には向きませんので、使用する場合は対策を施して塗装を行いましょう。
シリコン塗料以外の外壁塗料
ここでは、シリコン塗料以外の外壁塗料についてもご紹介します。
シリコン塗料にするか迷っている方は、他の塗料の特徴も知って合わせて検討してみるとよいでしょう。
アクリル塗料
アクリル塗料は、アクリル樹脂から作られる塗料です。
住宅用の塗料の中では、最も耐用年数が短い種類となっています。
そのため、塗り替え工事では使用されることがほぼありません。
しかし、価格が安いことから新築工事の際に費用を抑えるために使用されることがあります。
ウレタン塗料
ウレタン塗料はアクリル塗料と比べて耐用年数は長いですが、全体の中ではアクリル塗料の次に耐用年数が短い塗料です。
最近では、外壁塗装で使用されるケースは少なくなりました、
しかし、価格の安さから工事にかかる費用を抑えたい場合や、10年以内など短期間で退去することが決まっている場合に使用されることがあります。
フッ素塗料
フッ素塗料は、価格は少し上がりますが、耐用年数が長く、塗り替えの総回数を抑えることができます。
フッ素塗料は、通常の一戸建てよりも一回当たりの工事費用が高額になる大きな邸宅や、塗装工事による休業、通行規制を抑えたい商業施設などで使用される傾向が高くなっています。
シリコン塗料の費用・耐用年数
塗料 | 耐用年数 | 平米単価相場(3回塗り分) |
アクリル塗料 | 3〜8年 | 1,000〜1,800円 |
ウレタン塗料 | 5〜10年 | 1,700〜2,500円 |
シリコン塗料 | 7〜15年 | 2,300〜3,500円 |
フッ素塗料 | 12〜20年 | 3,500〜4,800円 |
ラジカル塗料 | 8〜16年 | 2,200〜4,000円 |
セラミック塗料 | 10〜25年 | 2,300〜5,500円 |
シリコン塗料で塗装する場合の費用は、1㎡あたり約2,300~3,500円と他の塗料と比べて中間位の金額となっています。
しかし、耐用年数と合わせて見ると、最もコストパフォーマンスが高い塗料と言えます。
このように塗料を選ぶ際は価格だけで比べるのでなく、耐用年数も合わせて比較することで一番お得になるものを選ぶことができます。
一般的には、最安値の塗料を選ぶより、耐用年数が長めの塗料を選んだ方が、合計の塗装リフォーム回数を減らすことができ経済的になるでしょう。
シリコン塗料の種類
シリコン塗料には、水性と油性があります。
水で薄める塗料が水性で、シンナーで希釈する塗料が油性です。
最近は、環境に優しい水性塗料や、油性でも刺激臭を軽減した弱溶剤塗料を使用されることが主流になっています。
シリコン塗料を選ぶ際の注意点
シリコン塗料には、さまざまな種類やメーカー品があります。
そこで、シリコン塗料を選ぶ際に注意してほしいのが、シリコンの含有量です。
シリコンの含有量が、性能の高さに影響します。
含有量が高いものほど、防汚性や耐久性が高くなり、高価になる傾向があります。
しかし、シリコン塗料の性能の高さを決めるシリコンの含有量はカタログなどでは確認できないケースが多く、一般の方が粗悪品を見分けるのは難しいと言えます。
そのため信用できる塗装業者と相談し、良質なメーカーのシリコン塗料を選んでもらうことをおすすめします。
まとめ
シリコン塗料は性能と価格のバランスが良く、現在最も使用されている外壁塗料です。
注意点を考慮し、信用できる塗装業者に依頼することで後悔のない外壁塗装ができるでしょう。
外壁塗装をお考えの方は、住まいるヒーローズにお任せください。