外壁の仕上げ材は塗装仕上げ、タイル仕上げ、ガルバリウム貼りなど様々な種類がありますが、それぞれの仕上げにメリット・デメリットがあり雰囲気も大きく変わります。 今回は板張りの外壁にはどんなメリット・デメリットがあり、選ぶうえでの注意点はないのかについてお伝えします。
外壁の仕上げ材は塗装仕上げ、タイル仕上げ、ガルバリウム貼りなど様々な種類がありますが、それぞれの仕上げにメリット・デメリットがあり雰囲気も大きく変わります。
その中でも今回は板張りの外壁についてご紹介したいと思います。
板張りの外壁にはどんなメリット・デメリットがあり、選ぶうえでの注意点はないのかについてお伝えします。
板張りとは
板張りの外壁とは、その名の通り、木の板を張って作った外壁のことです。
本物の木に、なるべく余計な加工を施さずに使うため、ほかの外壁材にはない「自然のあたたかみ」を感じることができます。
木の種類や塗装の色を選ぶ楽しさはもちろん、経年劣化による風合いを味わう楽しさもあります。
板張りのメリット
板張り外壁の良さは、「木のあたたかみ」を感じられることです。
では、外壁材としての機能には、そのようなメリットがあるのでしょうか。
まずは、板張り外壁のメリットを4つ紹介します。
風合いを感じられる
ウッド調のサイディングなど、近年では様々な建材がありますが、板張りの外壁は工業製品には出せない本物ならではの風合いの良さがあります。
生活の中で自然を感じたい人や、ほかとは違うデザインの家を建てたい人に、板張り外壁が向いています。
また、年月が経っていくと木部の色が変化していくことで味わい深い雰囲気になります。
劣化ではなく素材の変化として楽しむことができるのも魅力です。
長持ちする
コーキング材を使用している外壁は、劣化すると防水面で不安があるので、数年に一度の補修が必要になりますが、木は適切な乾燥状態を上手に保つことができれば、数十年はノーメンテナンスで大丈夫な程長持ちする建材です。
また、他の建材だと劣化ととれてしまう部分も、木の場合は劣化や汚れではなく味わいとして感じられるという点もあります。
部分的な張替がしやすい
部分的に反ったり割れたり腐ったりしてしまった場合も、その部分だけ張替が出来ますし、ほとんどの木材が将来的になくなってしまうこともないため、同じ材料で張り替えができます。
工業製品などでは、新しいデザインが出たり、それに合わせて廃番商品が出るため、採用した外壁材が、数年後張替が必要になった際に材料としてなくなっている場合も考えられます。
経年劣化を楽しめる
本物の木を使っている板張り外壁では、木ならではの経年変化を楽しめます。
長い年月が経っていくにつれ、木の壁は少しずつその表情を変えていきます。
定期的なメンテナンスをしていれば、木の壁は経年劣化でボロボロになるのではなく、経年変化で味わいを深めていくでしょう。
板張り外壁の家では、家族と一緒に家も年齢を重ねていく楽しみがあります。
板張りのデメリット
日本人は古くから「木の家」に住み続けてきた人種です。
木は日本人の感性にも、日本の気候風土にも合った素材だということです。
しかし、自然素材だからこそのデメリットもあります。
次に、板張り外壁のデメリットを紹介します。
木材選びや家が建ってからの生活でどんなことに気を付けるべきかをお伝えします。
反りや割れが発生することがある
本物の木を使っている板張り外壁では、木材に反りや割れが発生することもあります。
板張りの外壁は長持ちするということをメリットに挙げましたが、長持ちさせるためには環境に配慮する必要があります。
水分・栄養・快適な温度・酸素の4つが揃うと、腐朽菌が木材を腐らせてしまいます。
温度・酸素・栄養はコントロールしづらいので、木を腐らせないためには、水分を上手に制限してあげることが大切です。
建物の計画の段階で、雨風が外壁面に直接当たりにくいように軒をしっかり出してあげる、水切れが良いように木を施工する、水の跳ね返りを避けるために板外壁を地面から離して施工する、などの対策が必要になってきます。
また、逆に乾燥によって縮んだり割れたりする可能性もあります。
中の壁に防水シートを施工しているので、防水面で構造に支障があるわけではありませんが、やりかえが必要になることも考えられます。
ただ、メリットでお伝えしたように板張りは部分的なメンテナンス・やり替えがしやすいので一度に高額なメンテナンス費がかかるわけではないので安心してください。
雨や雪に弱い
多くの木材と同じように、板張り外壁も水に弱いです。
建て方やメンテナンスの仕方が悪いと、雨や雪で外壁が腐ってしまったり、カビが生えたりする可能性があります。
外壁になるべく雨が当たらないよう軒を長めに作る、定期的なメンテナンスで防水する、通気性や日当たりを考えて設計するなど、雨や雪への対策が必要です。
変色する
こちらはメリットでもありデメリットでもありますが、年月が経っていくと木の色が変化していきます。
カビが生える可能性がある
陽当たりの悪い面などには、通風がうまく取れず、カビが生えることがあります。
カビは見た目上気になりますが、耐久性上は問題ありません。
また、年数が経って杉板の色が変化していくと、目立ちにくくなります。
定期的なメンテナンスが必要
水に弱い板張り外壁をきれいに保つには、定期的なメンテナンスが必要です。
本物の木を使った外壁には、防水・防腐のための保護塗料が塗られています。
しかし、保護塗料の効果は時間の経過とともに失われていくため、定期的な塗り直しが必要です。
サイディングなどのほかの外壁材では、メンテナンスの周期は10年に1度程度ですが、板張り外壁では5年に1度程度のメンテナンスが欠かせません。
定期的なメンテナンスさえすれば、経年変化により質感は変わっていくものの、木材としての耐久性や美観は損なわれません。
自分で保護塗料を塗りなおすこともできるため、DIYが好きな人には手間に感じないかもしれません。
横張り?縦張り?
外壁を板張りにしようと考えた時にデザインのポイントになるのが「木を張る向き」です。
板を横向きに張るのか、縦向きに張るのかで、大きく印象が変わります。
機能面では、横張りと縦張りに大きな違いはありません。
外壁としての機能の違いはないため、横張りか縦張りかは、好みで選んで問題ありません。
外壁の板張りを長持ちさせるコツ
基本的には、日常的にやらなければいけないお手入れはありませんが、家の計画の段階で、雨風が外壁面に直接当たりにくくしたり、水切れが良いように木を施工してあげたり、水の跳ね返りを避けるために板外壁を地面から離して施工する、などの対策が必要になります。
また木の素地を見せたまま痛みを遅らせる塗料や、木の着色を兼ねた防腐剤などを塗布することも長持ちさせる方法の一つです。
色あせ防止や耐久性を維持させるためには、数年に1度再塗装をすることをおすすめします。
また、湿気のあるところでは壁に沿って物を置かないことにも注意しましょう。
板張りのメンテナンス方法
基本的には、日常的にやらなければいけないお手入れはありません。
ただ、できるだけ水にさらさない方が良いので、周りに植栽などを植えている場合は、水やりの際に外壁面に水がかからないように注意してください。
また、色あせ防止や耐久性を維持させるためには数年に1度再塗装をしてあげると長持ちします。
この頻度に関しては価値観に個人差がありますので、様子を見ながらやってみてください。
まとめ
板張りの外壁のメリット・デメリットについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
風合いがよくコスパも良い外壁材ですので、住んでいく上で経年美化を楽しみたい方、自然を感じたい方にはおすすめの素材だと思います。
外壁塗装をお考えの方は、住まいるヒーローズにお任せください。