外壁塗装でつけられる模様の種類。模様を潰さないで塗装する方法も紹介
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外壁塗装では色だけでなく、仕上げの模様によっても雰囲気が変わります。 この記事では、外壁塗装につけられる模様と、既存の外壁の模様を残す外壁塗装の方法をご紹介します。
外壁塗装では色だけでなく、仕上げの模様によっても雰囲気が変わります。
「外壁塗装で新たに外壁に模様をつけたい」とお考えの方や、逆に「既存の外壁の模様を残したい、外壁塗装で塗り潰したくない」という方もいらっしゃると思いますが、どちらも可能です。
この記事では、外壁塗装につけられる模様と、既存の外壁の模様を残す外壁塗装の方法をご紹介します。
モルタル外壁の模様
外壁塗装でつけられる模様を紹介します。
意匠性塗料
「意匠性塗料」と呼ばれる塗料を選べば、塗るだけで美しい風合いの模様をつけることができます。
模様は、各塗料製品によって異なります。
意匠性塗料と職人技
意匠性塗料と職人技を組み合わせると、さまざまな外壁の模様をつくることが可能です。
つくることができる模様は、各製品によって、また職人によっても異なります。
ステンシルシール工法
ステンシルシール工法とは、模様やイラストが切り抜かれたステンシルシールを敷き、その上から塗装をすることで、模様やイラストを描き出す方法です。
ステンシルシール工法では、さまざまな模様を塗料で描くことができます。
模様のほかに、イラストなどを描くことも可能です。
手描き
手描きなら、どんな模様もイラストも自由に描くことが可能です。
吹き付け工法
専用のスプレーガンを使って、霧状にした塗料を吹き付けて塗装する方法です。
・リシン仕上げ
昔からある模様仕上げで、艶消しで、落ち着いた雰囲気の凸凹模様が特徴です。
コストが抑えられ安価なため、現在でも新築の塗装で一番取り入れられている塗装仕上げの工法です。
細かい砂利や砂などを骨材にした塗料を、専用のガンで壁に吹き付けます。
骨材として混ぜる石はさまざまな大きさがあり、小さい石ならばきめ細かな模様に、大きければ荒い模様の仕上がりになります。
ひび割れが起きやすいという難点がありますが、ひび割れしにくい「弾力リシン」というものも存在します。
・掻き落とし(かきおとし)
リシンの凸凹をさらに職人が荒く削る、「リシン掻き落とし」という工法もあります。
骨材の粒度が大きければざっくりしたデザインになり、逆に小さいとしっとりしたデザインになります。
掻き取りの加減で微妙な変化を付けることも可能です。
・スタッコ仕上げ
スタッコ仕上げは、見た目はリシン仕上げに少し似ていますが、吹き付け後の厚さが5~10mmほどあるためリシン仕上げよりも凹凸が大きく、立体的な模様になります。
セメント系・けい酸質系・合成樹脂エマルション系などの仕上げ塗材を使用し、厚さがあるため、耐久性も高まっています。
重厚かつ厳かな雰囲気を演出でき、外壁・内壁・天井などに用いられます。
耐久性は周辺環境にもよりますが10年程と認識されていますが、20年程経過しても劣化したように感じない場合もあります。
しかし、凹凸に汚れが溜まりやすく、再塗装が大変というデメリットがあります。
・吹き付けタイル仕上げ(ボンタイル)
タイルという粘土のような素材が主材nベースを吹き付けてから、凹凸模様の下地を作り、上から塗装して仕上げます。
ローラーやコテ、コンプレッサーなどを使用して表面を仕上げていきます。
凸凹した模様でありながら、艶ありが主流で表面が陶器のようにツルツルとしています。
耐久性は上塗りに使用する塗料によりますが、劣化したら上塗りすればまた性能が戻るという利点があります。
また、下地への密着性・耐久性に優れています。
・ゆず肌仕上げ
専用のガンやローラーを使って職人の手で作られるゆずの皮のような模様になります。
・左官仕上げ
職人がコテや砂骨ローラー、くしなどを使って作るさまざまな模様の総称です。
ローラー工法
ローラー工法とは、耐水紙や動物の毛、合成繊維を円筒に巻き付けているローラーを用いて塗装する方法です。
ローラーの毛足の長さや太さによって仕上がりに変化がみられます。
・ウールローラー仕上げ
耐水型紙でできた芯に植毛したものが用いられます。
後述するマスチックローラーよりも均一塗りに適しています。
毛丈は「短毛」「中毛」「長毛」に分けられ、それぞれ特徴が異なります。
短毛:平坦な面を塗装するのに適している。
中毛:比較的どんな面の塗装にも用いられ、短毛と長毛のどちらの特徴もあわせ持つ万能なローラー。
長毛:荒い面の塗装時に使用する。長い毛が奥まで入り込むので、凸凹を綺麗に塗り上げることが可能。
・マスチックローラー仕上げ
円柱にスポンジ状の繊維を取り付けたもので、砂骨ローラー、多孔質ローラーなどといわれます。
スポンジ部分が塗料を大量に含むため、ウールローラーよりも厚塗りすることができます。
マスチックローラーは、目の粗いものから細かいものまであり、それによって塗料の吸い込みを調整することができます。
「ゆず肌ローラー仕上げ」はその代表的な工法で、ローラーを丁寧に塗ると、均一のさざ波模様ができる工法です。
ただ、「ゆず肌」は雑な塗装で意図しないさざ波模様ができてしまった状態を指すこともあるので注意が必要です。
また、ローラーが入り込めないような細かいような部分は、昔ながらの刷毛を使用します。
刷毛にもさまざまな種類もやサイズがあります。
コテ工法
左官職人がコテを使って模様をつける方法です。
自由に描くことができるため、どんな模様でも作ることができます。
また、コテだけでなく、刷毛やローラー、吹きつけガンなどを同時に使用してデザイン性を高めていきます。
デザインが豊富なうえに、塗料によっても模様が変わるためイメージをつかみにくい場合はカタログを見ながら決めると良いでしょう。
ただ、種類が多いため業者によっては対応できないものがあるかもしれません。
希望の模様が見つかったら、カタログなどを見せて打ち合わせします。
意匠性が高いうえに技術力も問われるため値段は高価になります。
打ちっぱなし
打ちっぱなしにすると無機質な感じになります。
最近では、無機質な風合いを活かし、外壁や内壁をあえて打ちっぱなしにするデザインも人気です。
サイディングボードの模様
サイディングボードとは、すでに模様がついた製品として出来上がった板状の建材です。
2~3色の塗料で塗り分け
サイディング外壁に施された凹凸は変えようがありませんが、2~3色の塗料で凹凸部分を塗り分けることで、外壁の印象を大きく変えることができます。
クリヤー塗装
既存の外壁の風合いを変えたくない場合は、透明な塗料で壁をコーティングする方法があります。
ただ、元の外壁の状態によってはクリヤー塗装できません。
無色のクリヤー塗料はサイディングボードの模様を潰さずに外壁の塗装をすることができますが、劣化して色あせてしまったサイディングボードにクリヤー塗料を塗っても、色あせた部分は表面に透けて見えてしまいます。
外壁の模様を残したいけれど劣化した部分まで残ってしまうという状況を作らないためにも、外壁が劣化して色あせてしまう前にクリヤー塗料を塗り替えておくことが大切です。
前回と同じ外壁塗装で模様を再現
クリヤー塗料が使用できない場合は、前回と同じ外壁塗装をして模様を再現する方法があります。
ただし前回と同じ外壁塗装をしても、微妙に模様や色が違うといった誤差が生じるため、全く同じにはなりません。
とはいえ、同じような模様が再現できれば、外観の印象が大きく変わることはありません。
納得のいく模様にするために塗装業者選びの注意点
外壁塗装の模様をイメージ通りのものにするには、塗装業者選びが大切です。
塗装業者によってはステンシルシール工法や手描きなどは施工できないこともある
さまざまな塗装の種類を紹介してきましたが、すべての塗装業者がここでご紹介したすべての塗装をできるわけではありません。
特に、ステンシルシール工法や手描き、吹き付け工法などは施工できない塗装業者も少なくありません。
希望の塗装方法がある場合は、塗装業者のホームページを確認するか、直接問い合わせてみてください。
「意匠性塗料と職人技」「手描き」は特に塗装業者選びが重要
外壁に模様をつける塗装工事を検討している場合は特に、塗装業者選びが重要になります。
なぜなら、塗装業者によって仕上がりが違うものになるからです。
なかでも、意匠性塗料と職人技を組み合わせる方法や、手描きなど表現に幅のある塗装工事は、塗装業者によって、全然違う仕上がりになります。
では、どうやって塗装業者を選べば良いかといいますと、まず絶対に確認しておきたいのは職人のセンスと自分のセンスが合うかどうかです。
塗装業者の施工事例を見せてもらい、その模様が好みかどうか、センスが合うかどうかを確認しましょう。
また、センスとあわせて塗装業者の知識や技術についても確認しておくと安心です。
模様をつける塗装工事は全般的に難易度が高いため、知識や技術が求められます。
知識や技術があるかの判断材料となるのは、実績です。
実績があれば絶対に大丈夫というわけではありませんが、実績があれば一定の知識や技術力がある可能性が高いといえるでしょう。
まとめ
外壁塗装ではさまざまな種類の模様がつけられます。
ぜひ、好みの模様を探してみてください。
また、既存の外壁に施されている模様を、外壁塗装で塗りつぶしたくない場合は、クリヤー塗装をすることで、模様を残すことができます。
模様をつける塗装工事は難易度が高いため、熟練した塗装業者に工事を依頼することが確実です。
外壁塗装をお考えの方は、住まいるヒーローズにお任せください。